五稜郭、3月中に石垣修復完了

update 2016/2/29 10:28


 特別史跡・五稜郭跡で崩落した石垣の修復復旧工事作業が、3月中に終了する見通しとなった。25日、有識者でつくる「特別史跡五稜郭跡保存整備委員会」(近藤公夫座長)の委員による現場指導が行われ、工事の進捗状況などを確認。市教委は新年度以降、郭内一の橋広場向かいの石垣と南部の排水溝の修復に乗り出す考えを示した。

 工事中の石垣は郭内南東部に位置する。崩れた石の積み直しは1月下旬から始まり、常水位より下半分の修復が完了。根石(最下部に積む石)がほとんど移動していなかったことから、上部を積みながらバランスを調整した。石垣の傾斜について、市教委文化財課は「(石垣の裏側に)土のうをあまり使うことなく、本来と同じ形に修復できている」とした。

 積み直した後は堤防工事などに使われる「じゃかご」を堀の底に設置し、石垣を補強する。石垣上部の土工芝張りを含め、予定通り3月中に工事が完了する見通しだ。

 排水溝は、南東部の崩落前から修復を予定していた箇所で、すでに発掘調査済み。新年度に一の橋広場向かいの石垣の基本設計と両箇所の実施設計を行い、2017年度以降の工事着手を目指している。

 このほか、郭内に植えてあるアカマツの剪定(せんてい)作業を拡充し、3年ほどかけて計86本を手入れする。強風などによって大ぶりな枝が落下する危険性もあり、北海道新幹線開業によって増加が見込まれる観光客の安全面の確保につなげたい考えだ。

提供 - 函館新聞社

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