日本海津波予測 大きさや速さに驚き

update 2014/8/28 10:02


 国の有識者検討会が26日に公表した日本海地震の津波想定で、道南沿岸ではせたな町で全国最高となる最大23・4メートルの予測が示された。各町は津波の大きさや早さに驚きながらも冷静に受け止め、対応を急ぐ。到達時間が早い町からは「避難経路は新しくできないし…」との不安も聞かれた。


 1993年の北海道南西沖地震で198人の死者・行方不明者を出した奥尻町。最大津波高は18・8メートル、最短到達時間は1分だった。町がこれまで想定していた数値より早いことから、住民への啓発や防災教育に一層力を入れる。「まずは高台に避難することが基本で、一番大事」と防災担当。本年度内に津波ハザードマップを作成し、配布する予定だ。

 津波は入り組んだ海岸で高くなり、地形によって襲う高さが変わってくる。国内最大の津波高となったせたな町は、予測を冷静に受け止めながら「(地形や土地に合った)浸水状況の把握が必要」と語る。道が今後まとめる新たな津波シミュレーションを受けて具体的な対応を考えている。

 江差町は、これまで想定していた10bを上回る最大12・8メートルが示された。せたな同様、道の津波シミュレーションなどを基に防災計画の見直しを図る。

 最大13・5メートル、最短到達時間2分の予想が示された松前町では「これまでの予想をはるかに超える数字に驚いている」(総務課)と漏らす。昨年度に町が作成した津波ハザードマップは最短到達時間を8分と想定しており、「見直しを検討しなければならないが、必要以上に住民の不安をあおることのないよう慎重に進めていきたい」。

 津波が津軽海峡に入ってから押し寄せる形となる北斗市は、到達まで47分の予測。市総務部は「調査報告は冷静に受け止めている。どんな調査結果が出ても市として適切な対応をしていかなければいけない」と気を引き締める。

提供 - 函館新聞社

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