老舗喫茶店「ルポ」が再開店

update 2013/1/7 10:46


 1958年に函館市本町にオープンし、2000年に一度閉店した、喫茶店「ルポ」が7日、五稜郭町30ロクゴー五稜郭1階に再開店する。岡島聰枝店主(76)は「体に無理のない範囲で頑張りたい」と話している。

 昭和30年代、函館には約200店の喫茶店があったが、大門地区が中心だった。岡島さんの夫で故孝治さんが58年7月14日、喫茶店の未開拓地、本町地区で店を構えた。この日はフランス革命記念日。ルポはフランス語で「憩い」の意味がある。店には、函館を代表する書家、画家、作家など文化人が多く通った。

 88年2月、函館五稜郭病院(五稜郭町38)地下1階に「カフェルポ」を開いた。その翌年に孝治さんが亡くなり、岡島さんが一人で2店を続けるのは難しく、本町の店は閉店した。昨年2月、岡島さんは同病院内の店を長男の智明さん(48)に任せ、手伝いに回った。

 岡島さんは「仕事を辞めて、何もしない不安から健康に支障が出るかも」と考え、あらためて店を構えたいと家族に話した。70代後半の親を気遣い、智明さん、長女の緑さん(49)は反対したが、秋になり、同じ境遇の知人が相次いで入院した話を聞き、智明さんらは出店を了解してくれた。「子供たちの理解のおかげ。いざ再開店が決まった時は不安だったが、カウンターで昔と常連客としゃべることができれば大丈夫」と岡島さん。

 コーヒー豆のブレンド、お湯の入れ方は50年前と変わらない。市内では早く提供を始めたウインナーコーヒーのほか、軽食もメニューにそろえる。本町時代の電話番号(電話0138・52・0291)が空いており、使うことにした。「主人が店をやれと言っているかも」。岡島さんは昔と変わらない笑顔で開店準備を進めている。

 営業は午前8時から午後6時を予定しており、休日などは今後決める。

提供 - 函館新聞社


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