老舗ラーメン店「汪さん」31日で閉店

update 2012/8/29 10:24


 函館市松風町8の老舗ラーメン店・汪さんが31日、多くの常連客たちに惜しまれながら、64年にわたる歴史に幕を閉じる。店主の村本勝美さん(68)は「たくさんの人たちにねぎらいの言葉をもらい、ありがたい」と話す。

 1948年に村本さんの叔母、汪志明さんが創業。チャーハンに甘めの餡(あん)を掛けた看板メニュー「掛焼めし」と、志明さんの明るい接客で多くの客の心をつかんだ。

 村本さんは高校卒業後、鉄道員を目指していたが、幼少から世話になっていた志明さんの頼みで店を手伝うことを決意。だが、「怒られてばかりで料理は全く好きになれなかった」。それでも、料理を食べた人の笑顔や、「おいしい」という言葉に、作る幸せを感じてきたという。

 2002年ごろからは、志明さんに店を任され、妻の市さん(65)とともに、お年寄りでも1人で気軽に入れる雰囲気を心掛け、観光客や地元の常連客たちに愛された。

 しかし、村本さんは年明けから体調が悪く、8月に病院で診察を受けたところ、すぐに入院が必要と告げられた。一時的な休業も考えたが「再開できる保証もなく、お客さんを待たせるわけにはいかない」と、のれんを下ろすことを決意した。

 店内は閉店を知って駆け付けた常連客からの花で埋め尽くされている。40年以上通う松川町の若山勝子さん(62)は「先代の志明さんをはじめ、皆さんの明るい人柄と気配りで、たくさんの人たちに愛されたのだと思う。一生忘れない」と涙を流し、閉店を惜しんだ。

 村本さんは「ここまで続けてこられたのは、家族の支えがあったからこそ。最後にたくさんの人たちから惜しまれながら辞めることができて本当に幸せ」と晴れやかな表情で話していた。

提供 - 函館新聞社


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