新函館―小樽経営不参加、工藤市長「白紙」

update 2012/3/1 10:17


 函館市議会第1回定例会は29日、各会派の代表質問が始まり、3氏が登壇した。工藤寿樹市長は、北海道新幹線の札幌延伸に伴ってJR北海道から経営分離される新函館―小樽間(235キロ)に関する市の対応について「協議会の枠組みが示された段階での判断となり、現時点では白紙」と述べた。「新函館以北の経営には参画しない」とする過日の企画部長の発言を事実上撤回して軌道修正を図るとともに、他の沿線自治体に配慮したものとみられる。

 新函館―小樽間をめぐっては、渡辺宏身企画部長が20日の市議会総務常任委員会で「並行在来線ではなく、新函館以北の経営参画には当たらないと考える」と言及。函館―新函館間(17・9キロ)に限って第3セクター鉄道の経営に参画する意向を示していたが、他の沿線自治体からは「なぜ今の時期に」などと、困惑や反発する声が上がっていた。

 道は札幌延伸の認可決定後ただちに、沿線15市町と負担割合などを話す協議会を設置するとしており、吉田崇仁氏(市政クラブ)は「協議会はいつごろ設置されるのか。また新函館以北に関する市長の考えは」とただした。

 同市長は「並行在来線(253キロ)は渡島と後志にまたがる長大なもの。すべてを網羅する一つの協議会として立ち上げるのか、いくつかに分割して個別に協議会を立ち上げるのかといった詳細は、道が主体となって決定していくもの」とし、現時点では枠組みが未確定との認識を示した。

 その上で、新函館以北の経営参画について「現時点では協議会の具体内容が示されていない。今後道や沿線自治体とも協議していく中で市の対応を考える」とした。ただ、経営に参画することについては慎重な姿勢を崩していない。

 代表質問には吉田氏と斉藤佐知子氏(民主・市民ネット)、井田範行氏(市民クラブ)が登壇した。改行 本会議ではこのほか、港町ふ頭分譲地の売り払いに伴う本年度一般会計補正予算など議案3件が追加提案された。本会議終了後には委員8人からなる予算特別委員会を設置し、委員長に北原善通氏(市政クラブ)、副委員長に日角邦夫氏(民主・市民ネット)を互選した。

提供 - 函館新聞社


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