道新幹線札幌延伸 江差線解決が先決

update 2011/11/29 10:19


 【北斗】北斗市の高谷寿峰市長は28日、定例記者会見を開いた。北海道新幹線札幌延伸の着工条件のひとつである並行在来線(函館本線)のJR北海道からの経営分離に関し、高谷市長は「札幌延伸を要望してきており、着工決定時には経営分離に同意しなくてはならない立場だが、北斗市は、江差線の問題がまだ解決していない」と述べ、JR江差線の鉄路維持に向けた道からの具体的方針が示されなければ、同意しないこともあり得るとの考えを示した。

 高谷市長は、29日の道議会で、高橋はるみ知事が江差線問題について答弁する予定であることから、「道も努力していると聞いている。道から我々が望む提案が出るかどうかで、納得ができれば同意しなくてはならない」とした。

 江差線の経営分離問題は、改めて鉄路維持の方針を強調。道が道新幹線着工前に示した第3セクターでの鉄道運営と「85対15」とする道と沿線自治体の負担割合からの協議スタートを求めた。「負担割合は協議の中で詰めていけばいい。議論の最初の出発点が(バス転換では)おかしい。道の財政状況では85%が厳しいのは理解しているが、近いものであればいいと思っている」と述べた。

 さらに、他県の先行事例では、3セク設立時に金融機関など、民間からの出資を求めていることから、「いろんな形で苦労してお金を集めてやっている。民間の負担の議論が抜け落ちているのも遺憾。場合によっては、並行在来線の問題もなく、札幌延伸で一番潤う札幌市にも出資してもらいたい」とした。

 また、函館−新函館間の経営分離は「函館市の言い分にも理はあるが、並行在来線ではないとする主張が正しいかはコメントできない。仮に経営分離され、3セク鉄道としてやっていくのであれば、沿線自治体として、協力しなくてはならない」と述べた。

提供 - 函館新聞社


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