函館市教委構想、旧市立図書館を「書庫」で活用

update 2011/10/3 11:12


 函館市教委は、市内青柳町にある「函館市公民館」と「旧市立函館図書館」の今後の保存、活用方法についての構想案をまとめた。公民館は耐震補強工事を施し、バリアフリー化など利便性向上を図ったうえで、従来通り各種教室やサークルなど市民活動の場として利用。旧市立図書館は耐震改修を行わずに外観を保存し、書庫としての活用を提案している。

 構想案は、いずれも2009年度に実施した耐震診断調査の判定結果や、市民懇話会から提出された提言書を踏まえて作成した。整備、改修時期は未定で、市教委生涯学習部は「市の財政状況やほかの施設改修との優先順位を考慮しながら、早期に整備したい」とする。

 公民館は鉄筋コンクリート造地下1階、地上2階建てで、1947年に開館。耐震診断調査では、2階の床、煙突など部分的に補強が必要と判断された。生涯学習や文化振興としての役割が大きいことから、耐震補強に加えて屋根や外壁の補修を行う。

 また、市民懇話会から要望のあったトイレの改修、エレベーター設置などのバリアフリー化、空調設備や照明設備などの機能性を向上させることを盛り込んだ。事業費は約3億2000万円を見込んでいる。

 旧市立図書館はいずれも鉄筋コンクリート造の本館、本館増築棟、書庫棟からなり、28年に開館。現在は05年の市中央図書館(五稜郭町26)の開設に伴って閉館している。

 耐震診断調査によると、耐震補強壁などの補強が必要と判定。しかし、耐震改修には5億円前後の経費がかかることや、歴史的建造物である同館の外観を損なう恐れがあることなどが懸念される。

 そのため耐震改修は行わず、市中央図書館の資料書庫として外観を保存し、除湿、防水、換気などの整備を行うことを示している。事業費は約5400万円を見込む。

提供 - 函館新聞社


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