函館―赤川IC 2014年度開通へ 外環状道路

update 2011/2/16 10:25


 函館新道の函館インターチェンジ(IC)と函館空港を結ぶ函館新外環状道路(空港道路)の函館IC―赤川IC(仮称)間(2・4キロ)が、2014年度に供用を開始する見通しとなった。新外環の開通時期が示されたのは今回が初めて。一方、残りの区間は16年度以降の完成見通しとなり、北海道新幹線開業に合わせて15年度までの全線開通を目指してきた函館市にとっては複雑な結果となった。

 道開発局が道などに示した国直轄工事の事業計画に明記した。新外環は市内桔梗町―古川町までの全長約10キロ。01年度に事業化が決定し、07年度から本格的に着工した。道道函館上磯線(産業道路)の慢性的な渋滞緩和のほか、新幹線の新駅と空港、函館・江差自動車道を結ぶ利便性向上が期待される。

 道開発局は従来3年先までの事業計画を示してきたが、今回は公共工事の透明性を示そうと、初めて新年度から5年間の計画を明らかにした。計画では函館IC―赤川IC(赤川町)間が14年度に開通予定と示され、新年度の事業費は「10〜36億円」とされた。

 一方、残りの赤川IC―空港ICまでの7・6キロは、開通予定が「16年以降」と示され、これまで整備促進期成会などが要望してきた道新幹線が開業する15年度までの全線開通は困難な情勢になった。開通が近い区間に優先配分する国の「選択と集中」の方針が表れた形だ。

 市土木部によると、新外環の全体の事業進捗(しんちょく)率は9%。現在は用地買収を進めている段階で、部分開通する函館IC―赤川IC間では用地の取得率が8割を超えたという。新年度からは工事も本格化する見通し。

 市新外環状道路整備推進室は「開通時期に一定のめどが立ったのは喜ばしいが、部分的な開通では、高速交通網による地域振興や渋滞緩和など根本的な問題解決にはならない」と複雑な表情。今後は「地域住民を抱き込んで早期開通への機運を高めたい」とし、期成会の要望活動を強化する方針。

 事業計画ではこのほか、国道278号のバイパスとなる尾札部道路の市内安浦町―豊崎町間(5・9キロ)が新年度に開通する見通しも示された。同区間には今秋に縄文文化交流センター(臼尻町)がオープン予定で、市は現在の終点に当たる安浦町から同センターまでの暫定供用の前倒しに向けて協議を進めている。

提供 - 函館新聞社


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