東北新幹線が全線開通、新青森―八戸開業

update 2010/12/5 14:49


 【青森】東北新幹線の八戸―新青森駅間(81.2kキロ)が4日開業した。盛岡以北の基本計画決定から38年を経て、東京―新青森間(675キロ)が全面開通。強風と寒さの中、新青森駅などでは待ちに待った新幹線を歓迎しようと多彩な行事が行われるとともに、道内の自治体首長ら関係者多数も記念式典に参列。2015年度の北海道新幹線新函館駅(仮称)開業や、札幌延伸への期待を膨らませた。

 東京行きの一番列車「はやて12号」は午前6時31分、鹿内博青森市長の発声による万歳三唱とともに新青森駅を出発した。

 出発式にはJR東日本の清野智社長や馬淵澄夫国土交通相、三村申吾青森県知事、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の石川裕己理事長ら約100人が出席。清野社長は「東北6県の県庁所在地が、すべて新幹線で結ばれることは意義深い。首都圏から多くの人に来ていただけるよう知恵を絞り、北海道への乗り継ぎにも万全を期したい」とあいさつ。馬淵国交相は「新たな開業で観光や経済などの大きな起爆剤になると信じている」と述べた。

 また、市内のホテルでは正午から全線しゅん功開業式と祝賀会(実行委主催)が開かれ、約800人が悲願の全線開業を祝った。

 東北新幹線の延伸は2002年の盛岡―八戸間以来。今回の開業では新青森―八戸間に七戸十和田駅も新設された。新青森―東京間は最速3時間20分で結ばれ、来年3月5日には新型車両「はやぶさ」も投入される。函館―八戸間を結んでいた特急「スーパー白鳥」「白鳥」は4日から函館―新青森間での運行となり、全列車が新幹線に接続。函館―東京間は最速5時間44分となり、14分短縮される。

 また、新青森開業に伴い、東北線の青森―八戸間はJR東日本から経営分離され、第3セクター「青い森鉄道」による運行が始まった。総距離は121・9`で、第3セクターでは全国一長い路線となった。

 一方、悪天候の影響で午前11時20分ごろから福島―郡山間で運転を見合わせたのを皮切りに、一時全線で運転を見合わせるなどした。

 ◆東北新幹線 1971(昭和46)年に東京―盛岡間、72(同47)年に盛岡―青森間の基本計画が決定。1982年6月に大宮―盛岡間、85年3月に上野―大宮間、91年6月に東京―上野間、02年12月に盛岡―八戸間がそれぞれ開業した。八戸―新青森間は98年3月に着工し、総工費4590億円。おおむね12年間とされていた建設期間を2年前倒しして全線開業した。

提供 - 函館新聞社


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