山中で不明小型機発見 乗員2人が死亡 胴体折ればらばら

update 2010/7/31 13:31

 【知内】中日本航空(愛知県豊山町)の2人が乗った小型飛行機(セスナ206式)が28日、知内町付近上空で不明になった事故で、30日午前11時45分ごろ、捜索中の航空自衛隊のヘリコプターが同町と福島町の境界付近の山中に墜落している同機を発見。空自隊員が小型機の乗員2人を収容し、函館空港経由で函館市内の病院に搬送したが、同日午後1時41分、ともに死亡を確認した。

 道警によると、死亡したのは同社社員でパイロット秦功さん(46)=愛知県あま市=と、カメラマン古田昭二さん(60)=同県江南市=で、家族が身元を確認した。

 道警などによると、機体が見つかったのは、知内町内の燈明岳(577メートル)の山頂から南南西約3キロの地点。機体は胴体部分が折れ、ばらばらの状態という。発見後、空自隊員が付近に降下し、同日午後零時20分ごろ、心肺停止状態の男性2人を見つけ、同零時40分に収容を完了、函館に向かった。

 同日午後1時50分ごろには、ハンター同行の道警の捜査員ら計16人が現場状況を確認するため、道の駅「しりうち」(知内町湯の里48)南側の旧町営牧場に向かう林道から入山を開始。山道を車と徒歩で2時間半かけて進み、地上から目視で機体の右翼部分や散乱する部品を確認。切り立った急な斜面に阻まれたため、同日午後5時半ごろ、下山した。

 また、国土交通省運輸安全委員会は30日、航空事故調査官3人の派遣を決め、同日夕、函館空港から現地に向かった。31日から事故原因の調査に当たる。

 道警などのこれまでの調べでは、秦さんら2人が乗った小型機は28日午前、新潟空港から丘珠空港に向けて出発。同日午前10時半ごろ、青森県竜飛岬通過の交信を最後に連絡が途絶え、予定時刻の同日午後零時49分を過ぎても到着しなかった。

 道警や自衛隊、第一管区海上保安本部などが同日午後から、レーダーから機影が消えた地点や携帯電話の衛星利用測位システム(GPS)の位置情報などから、知内町南西部の山中や飛行ルート付近海上などの捜索を開始。29日は悪天候のために作業が難航したが、30日早朝に上空からの捜索を再開していた。

 道警は今後、秦さんら2人の遺体を札幌市内で司法解剖し、詳しい死因を調べる方針。また、31日以降、現場手前の斜面を登るための資器材を整えて、墜落現場での本格的捜査に乗り出す。

提供 - 函館新聞社




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