箱館戦争戦没者を供養 五稜郭祭開幕

update 2010/5/16 15:44

 戊辰戦争終結の地、五稜郭を舞台にしたイベント「第41回箱館五稜郭祭」(同協賛会主催)が15日、2日間の日程で開幕した。初日は五稜郭タワー(五稜郭町43)で恒例の「土方歳三コンテスト全国大会」が行われ、出場者の熱のこもった演技や殺陣が大勢の観客を楽しませた。

 午前中は実行委メンバー約40人が新政府軍にふんして、市内に点在する箱館戦争ゆかりの地を巡る碑前祭を行った。空は祭りの開幕を祝うような快晴に恵まれ、中島三郎助父子最後之地碑(中島町)、碧血碑(谷地頭町)、土方歳三最期之地碑(若松町)、箱館戦争供養塔(五稜郭町)の4カ所で、祭文を読み上げ、礼砲を撃ち鳴らし、戦没者を供養した。

 午後からは同タワーアトリウムで記念式典が実施され、同祭のシンボル“錦旗”(きんき)の授与が行われた。函館観光大使の女優、平田まりさんも駆けつけ、オリジナル曲「五稜の星」を熱唱するなど、イベントに花を添えていた。

 今回で23回目の「土方コンテスト」には、例年より多い女性3人を含む25人がエントリー。その人気をうかがわせるように約350人の観客が集まり、熱演に引き込まれた。出場者は殉じる土方の姿を自分なりに表現し、小道具を使ってコミカルにしたりアクションを加え臨場感を出すなど工夫を凝らしていた。

 優勝は森町在住の会社員、小川利人さん(30)。7回目の出場で悲願の栄冠を手にした。野外劇出演などで刀使いを習得し、仲間と練習を続け、精悍(せいかん)な土方を演じるため20キロのダイエットをして臨んだという。小川さんは「夢がかない、生きてきた中で一番うれしい。仲間の支えに本当に感謝している」と喜びを語った。

 16日には優勝した小川さんらも参加するメーンイベント「維新行列」(午後1時から)も行われ、当時の衣装をまとった参加者が市内をパレードする。本町の行啓通では榎本軍と新政府軍の戦闘シーンが繰り広げられる。行啓通から五稜郭公園までは午後1時から2時半まで全面交通規制がある。

提供 - 函館新聞社




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