当選の逢坂さん「政治を変える」

 民主党前職の逢坂誠二さんが圧勝を収めた衆院選道8区。逢坂さんの選挙事務所は、5回連続で民主党の議席を守った歓声と拍手に沸く一方、自民党新人の福島啓史郎さん、無所属新人の佐藤健治さんの事務所は健闘むなしく重苦しい雰囲気に包まれた。幸福実現党新人の西野晃さんは埋没し、票は伸び悩んだ。

 午後8時すぎ、投票締め切り直後に当選確実の一報が届くと、逢坂さんの選挙事務所(函館市松風町)は歓声と拍手にわき返った。解散から40日間の長きにわたる選挙戦。くら替えのハンディをはね返し、「民意」の振り子は逢坂さんに大きく傾いた。

 「よし」「おー」「やったー」。開票前から道内の候補者を皮切りに次々と「当確」の報が入り、政権交代を訴えた民主党への追い風は「旋風」となって吹き荒れた。同8時10分すぎ、歓呼の声に迎えられ、逢坂さんが事務所に姿を現すと、事務所には早くも勝利の熱気が充満した。

 支持者らの拍手の輪に入り、一人一人と握手を交わす逢坂さん。真夏の選挙戦で日焼けした顔に白い歯をのぞかせた。事務所に駆け付けた前衆院議員、金田誠一さんの手もがっちりと握り、後継のバトンを受け取った。道内候補のトップを切って万歳三唱。歓喜の渦は最高潮に達した。

 逢坂さんは「多くの方からのご支援と金田氏の大きな力をいただき、この瞬間を迎えられた」と高らかに勝利宣言。「生活第一の政治はもちろん、徹底した情報公開で日本の政治の本質的な構造を変えたい」と決意表明すると、大きなの拍手が渦巻いた。最後に、出陣式で目入れしたダルマに金色で「V」と書き込んだ。

 選対本部長の平出陽子さんは「仁義なき戦いで敵失の感もあったが、どぶ板選挙が実を結んだ」と吹っ切れたような笑顔。連合後援会長の松谷勇さんは「基盤の労組票に加え、金田さんの後援会と一枚岩になれたのが大きい。精通した地方自治の政策を国政で実現してほしい」と期待を寄せた。

update 2009/8/31 15:42
提供 - 函館新聞社


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