ペット処分 年間1000匹殺処分…きょうから動物愛護週間

 きょうから動物愛護週間―。昨今盛り上がりを見せているペットブームの陰で、飼い主が飼育を放棄した犬や猫が悲しい運命をたどっている。市立函館保健所(五稜郭町)に持ち込まれ、殺処分される犬や猫は年間約1000匹。ペットの高齢化や病気を理由にする無責任な飼い主は後を絶たない。動物保護ボランティア団体の函館ワン・ニャンレスキューは「最期まで責任を持てないなら初めから飼わないでほしい」と強く訴える。

 同保健所によると、2007年度に持ち込まれた犬は102匹、猫は937匹で、このうち犬29匹、猫915匹の計944匹が処分された。近年の処分数は06年度955匹(犬81、猫874)、05年度976匹(犬81、猫895)とほぼ横ばいで推移。

 一方、07年度に新たな飼い主に引き取られたケースは犬73匹、猫22匹と全体の1割程度しかない。同保健所は「離乳が済んでいない子猫は譲渡が難しい。世話が大変という理由で持ち込まれた病気や高齢の犬も新しい飼い主が見つかりにくい」と話す。

 18日現在、市野犬抑留所(見晴町)には迷い犬として収容された5匹が飼い主を待っている。捨てられたのか、飼い主とはぐれたのかは不明。狂犬病予防法に基づき抑留されるのは3日間だけ。人が近づくと激しくほえ続ける犬、おりを開けると必死で逃げようとする犬、ただじっと横たわっている犬…。期限を過ぎ、新しい飼い主の申し出もなければ10日間から2週間ほどで処分される運命だ。

 捨てられた犬や猫を保護し、新たな飼い主を見つける同レスキューが、活動を始めた2002年8月から保護した犬は750匹。市野犬抑留所から処分寸前の犬を引き取ることもある。メンバーは「抑留所に持ち込まれる犬猫の95%は健康体。ガスで苦しみながら死ぬのに安楽死という言葉は当てはまらない」とし、「犬は体や眼が不自由になっても最期まで飼い主を目で追う。『最愛の飼い主に抱かれて息を引き取りたい』という最期の望みに応えてあげて」と呼び掛ける。

update 2008/9/20 12:19
提供 - 函館新聞社


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