新川汲トンネル開通祝う

2008/7/29
 函館市中心部と旧南茅部地区を結ぶ道道函館南茅部線の川汲峠付近(函館市鉄山―同川汲)で建設が進められてきた「新川汲トンネル」(全長2056メートル)の開通式が、28日午前11時から同トンネルの鉄山側坑口で行われた。関係者ら約200人が出席し、新たな交通ルートの誕生を祝った。

 同路線は駒ケ岳噴火時の避難路や水産物の輸送路として重要な役割を担っており、同地域では1968年から川汲トンネル(同1150メートル)が供用されてきた。しかし、高さが3・5メートル、幅6・6メートルの旧規格構造で大型車両の通行が困難だったため、新トンネルが熱望されていた。

 2003年10月、ようやく工事に着手したものの、基準を超える重金属を含んだ掘削土砂の処理を巡り06年5月に一次中断。供用後にすべての土砂を適切に処理することを条件に、同10月から工事が再開された。総事業費は81億6000万円。

 開通式には工事関係者や地元関係者をはじめ函館市、渡島支庁などから約200人が出席。函館南茅部線整備促進期成会の加藤詔三会長は「長年の悲願だったトンネル完成に感慨もひとしお。住民の大事な足としてはもちろん、経済や観光の活性化にも期待したい」とあいさつ。続いて畑秀叔渡島支庁長らによるテープカットが行われた。

 同日午後1時から一般車両の供用が開始され、大型トラックなどが次々とトンネルを通過した。

提供:函館新聞社

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