榎本武揚没後100周年記念事業、称名寺で子ども歌舞伎公演

update 2008/7/27 21:04

 箱館戦争で旧幕府軍脱走軍総裁、後に北海道開拓で活躍した榎本武揚(1836―1908年)の没後100周年記念事業が26日、函館市で開かれた。函館港には榎本の航跡をたどる帆船「あこがれ」が入港したほか、称名寺(船見町)では函館子ども歌舞伎の公演が行われた。

 140年前、榎本が蝦夷へ向かった幕府軍艦「開陽丸」になぞらえ、航跡をたどる帆船「あこがれ」が午後3時に函館港に西ふ頭に到着。この航海は、榎本武揚没後100周年記念実行委員会が主催しており、11日に東京を出港、24日に岩手県宮古市から榎本武揚の4代目隆充さん(73)や同市の中学生や船員45人を乗せ出港していた。

 同函館実行委員や市民約100人が出迎え、蝦夷共和国のメンバーが大砲を鳴らし歓迎式典を開始。榎本さんは「函館山に近づくと、胸に熱いものがこみ上げてきた」とあいさつ。谷沢広副市長は乗員や子どもたちに「異国情緒あふれる街並みを楽しんでください」と歓迎の言葉を述べた。

 夜は函館実行委が主催する子ども歌舞伎公演が行われた。初めに道南落語倶楽部のメンバーで講談師の荒到無形(こうとうむけい)さんが、同寺の須藤隆仙住職が作った、榎本や土方歳三を題材にした講談「まぼろしの蝦夷共和国」を演じ、榎本の人物像を紹介。引き続き函館子ども歌舞伎が「白浪五人男」「良弁杉の由来」を披露した。

 「良弁杉―」は、名僧侶の良弁にまつわる伝説で、別れた親子の哀惜話に観客が見入った。同寺の境内を使い、函館青年会議所の寺井信一郎理事長らも僧侶役で出演するなどし、観客から大きな拍手が送られた。

 榎本さんは「市立函館博物館で榎本に関する展示があるなど、この機会に武揚をよく知ってほしい」と話していた。帆船あこがれは27日午前9時から帆を張るセイルドリル、正午から船内の一般公開を行う。29日からは日帰りや1泊2日の体験航海(有料)を行い、8月1日に江差に向け出港する。体験航海の申し込みはホームページから。アドレスは http://kaiyo-maru.org/

提供 - 函館新聞社



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