ここがロシア人の居留地…研究会が函館市内のマップ作成

update 2008/6/4 13:17

 はこだて外国人居留地研究会(岸甫一代表)は、函館市内のロシア人居留地などを示したマップを作成した。函館市観光課などによると、市内の観光名所をまとめたガイドマップはあるが、国別居留地にスポットを当てた地図は初の取り組み。14日に市地域交流まちづくりセンター(末広町4)で開く設立1周年記念講演会の参加者に配布するほか、市中央図書館など公的機関や市内の学校などに提供し、函館の歴史の再発見に役立ててもらう。

 同会は、地元住民の目線でかつての外国人居留地や居留外国人の活動などを掘り起こし、市民の知的財産とすることを目的に昨年6月に発足。現在会員は約20人。函館の開港の歴史や中国、ロシアなど各分野を研究していた退職、現職教員、会社経営者らが集まり、研究報告会やパネル展示、会員向け会報の作成などに取り組んでいる。

 マップの作成は昨年秋に準備を始め、2月から編集作業を本格化。B3版両面カラーで、3000部印刷する。表面にはロシアと函館の交流の歴史や年表のほか、幕末に市内のロシア病院が繁盛した出来事など、エピソードも4つ紹介している。裏面では市内西部地区周辺の地図と文久2(1862)年の市内絵図などを記載し、「ロシア人墓地」「旧ロシア領事館」「旧シュウエツ邸」などの位置と説明を盛り込んだ。

 岸代表は「幕末と現在の町並みを比べ、現存建築物を時代の流れの中で捉えると函館の歴史が立体的につかめるのでは」と話している。同会では年度内に英、米、中国編マップも作成し、来年にはそれらを使った外国人居留地ツアーも企画している。

 講演会は同日午後2時からで、函館日米協会の井上能孝副会長による講演「箱館英学アラカルト」、同会会員の清水憲朔さんの研究報告「日本最初の外国人居留地」を予定。参加費500円(資料代)。希望者は12日までに岸代表TEL0138・40・6164へ。

提供 - 函館新聞社



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