「道いるか・くじら110番」開始

update 2007/3/24 13:53

 北大水産学部や帯広畜産大(帯広)、道開拓記念館(札幌)に所属する鯨類研究者ら28人で構成するストランディングネットワーク北海道(SNH)は、4月2日から「北海道いるか・くじら110番」をスタートさせる。クジラやイルカなどの鯨類のストランディング(座礁、混獲、漂着)情報を収集、共有する取り組みで、代表の松石隆さん(42)=北大助教授=は「窓口を明確化することで、発見者と全国ネットを結ぶ役目を担えれば」と期待する。

 SNHは、道内に散在する鯨類研究者の連携を確立するとともに調査の協力を図ろうと、1月に北大大学院水産科学研究院の松石研究室を事務局として発足。「―110番」は漁業関係者らに協力を依頼し、集まった鯨類のストランディング情報を基に鯨類の保全対策や漁業被害対策に役立てたい考えだ。

 沿岸部が長い道内では、ミンククジラやネズミイルカなど年間30件ほどのストランディングが報告される。水産資源保護法が適用されるスナメリ(ネズミイルカ科)などの一部を除き水産庁への報告義務がないため、実数はもっと多いと推測される。また、現在80種を超える鯨類がいるが、種類が特定されないまま処理されるケースもあり、希少種の確認は容易でない。

 松石さんは道内の市町村や漁協、水産試験場などに協力を依頼し、集まった情報を登録者である近隣の研究者に知らせ調査、データ化する。個体群の把握から数の少ない鯨類の保全や、漁業被害の実態調査やその対策など幅広い用途に活用させていく。

 同事務局の田口美緒子さん(北大大学院研究生)は「写真があれば、種類などがより判別しやすい。臨機応変に対応するのでまずは電話連絡を」とPRする。

 情報提供や受信希望、調査希望者は専用電話TEL090・1380・2336。電子メールはsnh@minke.fish.hokudai.ac.jp

提供 - 函館新聞社



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