詞『五稜郭の藤の花』の作曲公募

update 2008/4/3 13:04

 函館市内の五稜郭公園にあるフジ棚に親しんでもらおうと、市民団体「五稜郭の藤の花の会」(山崎淳子代表)が、フジ棚を題材にした詞「五稜郭の藤の花」の作曲を公募している。花が見ごろとなる6月までにCDをつくり、市内のコーラスグループなどに歌ってもらう計画。山崎代表は「フジ棚の存在を再認識してもらうきっかけにしたい」と話している。

 作詞したのは千葉市に住む会員の田口徹さん(62)。日本詩人連盟会員の田口さんは、箱館奉行所復元整備事業に伴い、フジ棚の移設が検討されていることを知り、保存への思いを詞に込めた。「詩人連盟の研究会で好評を得たので、函館市民に歌ってもらえたらありがたい」としている。同会は「せっかく詞を作ってもらったのだから、曲を付けて皆で歌ってはどうか」という地元会員の声を受け、作曲を募ることにした。

 山崎代表は昨年6月から市民団体「五稜郭藤棚を守る会」を立ち上げ、フジ棚の保存に向けた陳情や署名活動を展開している。一方、これらの活動とは切り離して、多くの市民とフジ棚を楽しむ目的で「五稜郭の藤の花の会」を発足し、6月1、8日に花見会を企画した。山崎代表は「完成した曲をフジの花の下で皆で歌いたい」と話している。

 市教委は本年度の発掘調査で、現在フジ棚がある場所と復元する表門の位置が合致するかどうか確認し、結果が分かり次第、方針を決める考え。

 応募締め切りは5月6日必着。形式はCD、MD、カセットテープ、楽譜のいずれかで同会が編曲する。著作権は同会に帰属するが、作曲者名は記載される。結果は同15日ごろまでに本人に通知する。住所、氏名、電話番号を明記し、〒041―0806函館市美原3―8―23、山崎淳子さんへ。問い合わせは山崎代表TEL0138・46・5549。

 『五稜郭の藤の花』


 1 胸いっぱいに 風を吸い込み

 市電に揺られて 訪れるのは

 藤が見ごろの 五稜郭

 橋を渡れば 迎えてくれる

 八十余歳の 花の門

 未来に このまま 残したい

 ああ 函館に その生命(いのち)

 心に深く 刻まれる

 2 かんざし舞うような 花のトンネル

 人が安らぐ 憩いの園は

 歴史の跡の 五稜郭

 季節の色彩(いろ)は 優しさ溢(あふ)れ

 石垣に沿う 花の海

 景色を 変わらず 伝えたい

 ああ 函館に その香り

 甘く流れて 身を包む

 3 泉が湧いて 広がるように

 揺れて連なり 伸びていく

 花穂のさざ波 五稜郭

 夏に変われば 涼しさ運び

 冬には雪に 格子影

 巡る年にも 見続けたい

 ああ 函館に その光

 あの淡色が 眼に浮かぶ

 (終)

提供 - 函館新聞社



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