函館市長選まで1カ月/井上、西尾氏の一騎打ちか

update 2007/3/15 12:44

 任期満了に伴う函館市長選挙は、4月15日の告示(同22日投開票)まで1カ月となった。現時点で立候補を表明しているのは、無所属の現職で3選を目指す井上博司氏(70)と、無所属の新人で前函館市助役の西尾正範氏(58)の2人。両陣営とも支持者獲得に全力を挙げており、井上、西尾両氏の一騎打ちとなる見方が広がっている。第1回函館市議会定例会が閉会する22日から、前哨戦は一気に過熱しそうだ。

 独自候補の擁立を模索している共産党は「過去に直前に候補を立てたこともある」(党函館地区委員会)と含みを持たせているが、函館市区の現職道議の再選を最重点課題としており、擁立は難しいとの見方がある。立候補の可能性を示唆していた自民党道8区の前支部長、佐藤健治氏(49)も出馬は見送る構え。

 井上氏は自民党と民主党道8区総支部の推薦を取り付けた。公明党にも推薦を申請している。水産、医療、建設などの各種団体から推薦を受け、足元を固めている。

 主要施策に、きめ細かな福祉施策で子どもからお年寄りまで安心して暮らせる環境づくり、北海道新幹線開業を見据えた産業振興などを掲げる。海の生態科学館(水族館)は財政再建のめどを見極め、市民理解を得た上で進めたい考え。議会答弁で、乳幼児医療費助成を就学前から小学校6年生まで拡大する考えも示している。

 市長の公務が優先され、本格的な支援者回りはこれから。推薦企業・団体へ支持を訴えるとともに、その社員や職員に対して後援会への入会を呼び掛け、支持拡大を狙う。井上氏を批判する形で助役を辞職した西尾氏の発言の余波など、逆風はあるが静観の姿勢。「きちんとした政策を訴えて正々堂々と戦うしかない」(後援会幹部)と信じる。

 西尾氏は昨年12月に市政運営の在り方に異議を唱え、助役を辞し、市長選候補者の擁立を画策したが作業は難航。2月末に、高校時代の同期生らでつくる後援団体の後押しで出馬を表明し、「無風」と見られていた状況が一転した。

 西尾氏が掲げるマニフェスト(公約集)は、人材育成に重点を置き、水族館建設反対や、500人規模のコンベンション施設建設など、現職との対決軸を明確化。すでに3万枚を配布し、さらに増刷をかけ市民への浸透を図る。

 西尾氏は、連日市内の教育や福祉関係などの団体・機関、地元企業を中心に足を運び、支援を訴えている。地域の実情について「閉そく感が強い」と語る。

 後援会はホームページ(HP)を開設し、公約や活動状況など積極的に情報を発信。インターネット上のブログ(日記風サイト)では勝手連的な支持層の広がりも見られている。

提供 - 函館新聞社



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