函館の日常 学生の視点で…慶大生19人のポスター 市電の中づりで発表

update 2007/11/20 15:40

 慶応義塾大学環境情報学部(神奈川)の学生が作製したポスターを展示する「中づりギャラリー」が19日、函館市電530号車の車内で始まった。同学部の加藤文俊准教授のゼミ生19人が9月末、市内の市電沿線で実施したフィールドワークの成果をまとめたもので、学生の視点から見た函館の日常風景がポスターに収められ、乗客の関心を集めている。

 加藤准教授の研究室では、人々の集う「場」をテーマに、都市社会学やコミュニケーション論の観点から研究を進めている。7月には、神奈川県内の江ノ電沿線で調査活動を行い、中づり広告で成果を発表した。函館では9月29、30の両日、市電沿線で調査活動を行い、学生らの希望もあり、営業車両で最も古い530号を利用して「ギャラリー電車」を運行することになった。

 19枚のポスターのうち、「はこだてれっど」としてまとめた作品は旧函館ドックの大型クレーンや商店の看板、金森倉庫の外壁など、赤色のものを写真で集め、「函館のまちは、いろんな表情に彩られている。そしてまた、函館の赤にも様々な色がある」とコピーを付けた。このほか、青空に浮かぶ高田屋嘉兵衛像や住吉町でイカを干している様子など、日常の何気ない風景が個性的なポスターとしてまとめられた。

 加藤准教授は「通常の調査では、その成果を調査した地域で発表することなく終わることが多いが、一つの方法として中づり広告を用いた。学生たちが函館とコミュニケーションを取っていくきっかけとして、気付いたことや感想を寄せてもらえればうれしい」と話している。

 530号は12月2日までの期間中、1日5―6回運行を予定。運行スケジュールの確認は、交通局運輸課電車係TEL0138・52・1273へ。

 加藤研究室のホームページアドレスはhttp://fklab.net

提供 - 函館新聞社



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