4月から一部施設休止…函館大沼プリンスホテル ゴルフ、宿泊・飲食部門

2007/10/16
 西武ホールディングス(東京)の子会社、函館大沼プリンスホテル(七飯町西大沼温泉、大久保秀樹支配人)は15日、来年度からゴルフ部門と宿泊・飲食部門の営業規模を縮小すると発表した。ゴルフ部門の3コース45ホールのうち、2コース27ホールと、コテージ66棟の営業を休止。正社員、パート従業員合わせて約60人の人員を削減する。同社は施設の譲渡や売却はせず、集約することで経営改善を図る。大沼観光の一翼を担う同社の方針は、同町関係者にも衝撃を与えている。

 営業休止が決まったのは「函館大沼プリンスゴルフコース」(18ホール)、「函館大沼プリンス駒ケ岳コース」(9ホール)の計27ホールと宿泊部門のコテージ。メーンコテージ内の飲食部門も休止し、今後は北海道カントリークラブ大沼コース(18ホール)とホテル棟(292室)に一本化する。

 同社は営業休止の理由を「業績の低下傾向が止まらず、来場人員、売り上げともに10年前の半分以下」とした。宿泊部門は97年には宿泊客が14万4000人、休止するゴルフ場2コースは3万9000人の利用があったが、2006年には、宿泊客が6万9000人、ゴルフ場が2万人にまで落ち込んでいた。

 業績低下の主な要因として、道南全体の観光業不振や、団体客から個人客へとシフトした観光のスタイルの変化を挙げた。「有珠山や駒ケ岳噴火の影響などがあったが、市場の環境変化に対応できなかった」としている。

 また、105人いる正社員の中から、来月中旬までに、早期退職者を約40人募るほか、パート従業員も25人程度削減する。同社は人材専門会社を通じた再就職支援を行う方針。

 コテージは今月末、ゴルフ場は11月末で今期の営業を終了する。同社は今後、北海道新幹線開業など需要増が見込める要因もあるが、再開時期は未定とした。ゴルフ場は維持メンテナンスのみ継続する。

 渡島支庁で記者会見した大久保支配人は「施設全体の体質を筋肉質としたい。経営資源を集中し、よりお客さまにご満足いただける施設にしていく」と述べた。

提供:函館新聞社

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