保守系候補また乱立…07統一地方選

update 2007/2/7 12:16

 4月に行われる道議選函館市区(定数6)の自民・保守系4人目の候補として、大日向豊吉氏が名乗りを挙げた。保守系5候補が乱立し、自民公認の川尻秀之氏1人しか当選できなかった2003年の前回選挙、欠員2に対し保守系3候補がそろって落選の憂き目を見た昨年1月の補欠選挙と、保守陣営にとっては厳しい結果が続いている。各陣営の攻防は今後激化が予想され、民主、公明、共産5候補を交えた超激戦となるのは必至だ。

 自民党は03年の前回選挙で、公認3候補中2人が落選するという大失態を演じた。佐々木俊雄氏ら新人2人を公認した昨年1月の補選は、最低でも1議席を確保し、今回の選挙に弾みをつけたかったが、公認2人の落選に加え、公認から外した元職、畠山博氏にも得票数で競り負ける最悪の結果となった。

 自民党にとって、まさしく背水の陣となる今回は、現職の川尻氏、新人の佐々木氏に公認を絞り、まずは2議席奪回を命題としてきた。しかし、ここにきて自民党に公認申請中の大日向氏が出馬表明したことで、情勢は混とんとしてきた。

 党函館支部長と党道連選対委員長を務める川尻氏は「これから残る公認申請(畠山、大日向両氏)の扱いを決めなければならない」と語っており、今後の対応に含みを残す。建設業や水産業などを中心に強力な基盤を持つとはいえ、自身の当選と党勢拡大という難しい判断を迫られそうだ。

 一方、佐々木氏は補選で悔しい思いをしたとはいえ、元渡島支庁副支庁長の経歴から道とのパイプを強みに、水産関係を中心に支持拡大を図っている。大日向氏の出馬についても「これまでの活動方針に影響はない。自分の考えを多くの人に理解してもらうよう、地道に動いていきたい」と話す。

 畠山氏は「これまでの基盤、支持固めを継続することに変わりはない」と静観の構え。同氏の後援会幹部は「大日向氏の立候補は想定内のこと。票の流れを分析するのは難しいが、保守系だけが影響を受けるとは考えられないので、特に心配はしていない」。

 他候補に比べ出遅れた感のある大日向氏だが、「福祉政策に関しては誰にも負けない自信がある。強力な基盤を持たない分、草の根運動で地道に支持を広げていきたい」と独自の活動を強調。公認については「もし得られなくても、無所属として戦いたい」と一歩も引かない。

 安倍政権の支持率低下や柳沢厚労相の失言問題などで、自民党は地方選挙で苦しい戦いを強いられている。逆風と乱立の中、函館でも自民・保守系がどこまで議席を確保するか、注目されそうだ。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです