今秋に体験型のロングランイベント…湯の川温泉街活性化懇談会

update 2006/7/7 13:58

 湯の川温泉の魅力向上を目指す湯の川温泉街活性化推進懇談会(金道太朗座長)は6日、函館市内の湯の浜ホテルで全体会議を開き、10月から11月にかけ、体験型のロングランイベント「はこだて湯の川オンパク(函館オンパク)」を開催すると発表した。健康やカルチャーに関する教室、散策ツアーなど、15日間の会期中に約50のプログラムを延べ140回実施する予定。

 大分県別府市で好評を得ている「別府八湯温泉泊覧会(オンパク)」をモデルケースとし、NPO法人(特定非営利活動法人)「ハットウオンパク」(別府市、鶴田浩一郎代表)が、ノウハウを伝授する。

 別府のオンパクは、観光事業の再生につなげようと、別府温泉街のホテル・旅館の有志らが結集し、2001年から年2回、今春までに9回を実施。回を重ねるごとに知名度と集客力を増し、地元住民に観光客も加わり、客離れが懸念されていた温泉地に“にぎわい”を取り戻している。

 同懇談会は、街並みの整備や魅力向上などを目指して1987年に発足したものの、課題を残したまま、一時休止状態に。90年代半ばに195万人を数えた湯の川温泉街の宿泊客は、昨年度150万人を切るなど減少傾向にある。危機的状況を打開するため、昨年5月の北海道新幹線着工を機に活動を再開し、官民の協力を得ながら、ソフト・ハードの両面から見直し策を模索してきた。

 鶴田代表は、函館市関係者の呼び掛けに応じ、同懇談会の会合に出席するため、昨年9月とことし2月に来函。オンパクの事例を紹介しながら、湯の川温泉街に対して提言を示すなど、互いの協力体制構築を図る中、元祖・オンパクのノウハウやシステムの活用に力を貸すことになった。

 開催は10月22日から11月5日までを予定。すでに函館湯の川温泉旅館協同組合(金道理事長)が中心となって、実行委(刈田眞司委員長)を立ち上げていて、別府の視察も済ませている。

 催しの内容は今後の話し合いで決めるが、湯の川温泉の旅館・ホテルでの教室やイベント、同地区や市内・近郊を巡る散策やツアーなどが挙がっている。1回の定員は15―20人、1人当たりの参加費は1500―2000円を想定し、2000人の参加を見込む。

 また、全国中小企業団体中央会(東京)の「中小企業活路開拓調査・実現化事業」として採択された。同時に、ハットウオンパクが取り組む経済産業省の受託事業「別府八湯→日本全国温泉泊覧会プロジェクト」に参画することが決まり、予約システムなどを含むホームページ作成に際しての協力が得られることになった。

 金道座長は「スタート時には、各ホテルで温度差があるかもしれないが、時間をかけて確固たるスクラムを組んでいきたい。『協調と競合』を念頭に、道内有数の旅館街として生き残っていけるよう努力したい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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