サクラ企画・血脈桜

update 2006/5/18 10:15

 北海道最高峰のサクラの名所、松前。松前城の近く、善光寺にある「血脈桜」は松前を代表する品種「南殿」(なでん)の親木とされる。樹齢約280年、幹の周囲は5・5メートル、高さ約8メートル。紅と白が混ざる美しさには、サクラの精と血脈(極楽浄土に行く証文)にまつわる有名な伝説がある。

 話は宝暦年間(約250年前)にさかのぼる。老朽化したサクラの大木が本堂修理のため切られることに。伐採前夜、住職の枕元にサクラ模様の着物を着た女性が現れ「死は明日に迫る身。血脈を与えてほしい」と涙ながらに訴えた。住職は「明日にしてほしい」と断った。だが、頼み続ける女性を本堂に入れ、念仏を唱えて血脈を与えた。

 翌朝、切り倒されるサクラの葉の間に白いものが。住職が近寄ってよく見ると、前夜与えた血脈だった。「前夜現れたのはサクラの精」…。直ちに伐採を止め、盛大に供養。老木は血脈の名が付けられた。

 今でもその美しさ、神秘的な話は大切に受け継がれている。

提供 - 函館新聞社



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