市指定文化財に高松凌雲の医療器具など2件

update 2006/3/31 12:57

 函館市文化財保護審議会(折原久左エ門会長)は30日、市立函館博物館所蔵の考古資料「ブラキストンの大形磨製石斧(せきふ)」と、同館五稜郭分館所蔵の歴史資料「高松凌雲の医療器具」の2件を市の文化財に指定するよう市教育委員会に答申した。市指定文化財の答申は4年ぶり。4月中旬の同委員会で正式決定する。

 ブラキストンの大形磨製石斧は、1880年に函館ゆかりの動物・博物学者、トーマス・W・ブラキストンが、開拓使函館支庁仮博物場に寄贈した。擦り切り技法で製作された縄文時代早期から前期初頭(8000―6500年前)ごろの石斧で、谷地頭で出土したとみられる。

 大きさは最大長39・5センチ、幅8・7センチ、厚さ3・1センチ。日本国内で長さが35aを超えるものは少ない上、学術的、考古学的にも価値が高く、貴重とされた。

 高松凌雲の医療器具は顕微鏡、イギリス製とフランス製の外科用手術道具の計3件。江戸幕府の軍医だった凌雲が、フランスで医術の修業をした際などに購入し、箱館戦争時、傷病兵の治療に使用したとされる。

 凌雲の医療活動の足跡をたどることができ、外国製医療器具を導入し、日本近代医学の先駆けとなる函館病院史を物語る歴史的な資料として評価された。

 この2件が指定されると、市の文化財は84件となる。このほか市内には国指定22件、道指定19件の文化財がある。

提供 - 函館新聞社



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