東・北統合校名「函館高校」に決定

update 2006/3/16 10:34

 函館市教育委員会(新里光代委員長)は15日、2007年4月に統合する函館東・北両高校の新校名を「市立函館高等学校」に決定した。新校名に対し、卒業生からは「無難」など肯定的な声や、「統合を実感する」などの声が聞かれた。

 地方分化が進む中、道教委は2月27日、各自治体、独自の市町村名制定を可能とするよう「道立高等学校及び特殊教育諸学校の校名の方針」を改定。「函館」の使用が可能となった。道教委は「道内の市町村立高校で、自治体名を使用するのは初めて」という。

 同校の校名をめぐっては、同窓会やPTA、学校関係者ら8人で構成する統合校校名検討委員会(平沼冠三委員長)が広く校名を募集。1月に、「函館」「五稜郭」「青稜」「巴」「青雲」の5候補から選ぶよう、市教委の多賀谷智教育長に要望した。

 この日の定例会では、新里委員長をはじめ各委員から、▽東・北高校を広く補う▽道外の人からも函館市の高校だとわかりやすい▽市立高校としてストレートに伝わる▽新しい学校と伝統を作り上げてもらいたい―などが理由に挙げられ、5委員全員一致で「市立函館高校」に決まった。

 函館東高の前身、旧制函館市立中学校2期生で函館東高で長年美術の指導に当たった梅谷利治さん(77)=函館市在住=は「おおらかな高校のイメージをつけてほしかったが、選考の上での決定なので仕方がない。東高校という名前が消えるのは寂しいが、無難なところだったのでは」。

 函館北高1期生の男性(58)=札幌市在住=は「これから函館市内を代表する学校になってくれるような校名で、希望が持てる。寂しいが、後輩には頑張って新たな歴史を築いてほしい」と後輩にエールを送る。

 函館北高の卒業生、多胡秀紀さん(28)=長万部町在住=は「函館を代表する2校の名前が両方消えてしまうのは寂しい。5つの候補の中では1番シンプルでわかりやすい。良い選択」と歓迎する。

 一方で函館東高の卒業生、渡野辺わかなさん(28)=函館市在住=は「意外と普通でひねりがない。校名は変わるが、校舎は残るし、思い出は心の中にあるから変わらない」とクールに受け止める。

 市教委は新年度以降、市学校設置条例の一部を改正する条例案を議会に提出する。

提供 - 函館新聞社



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