教育大生らが高龍寺所蔵品のカルテ作り
update 2005/7/25 13:30
道教育大函館校の小栗祐美助教授(美術教育)と大学院生が中心となり、函館市船見町にある高龍寺(永井康人住職)所蔵の美術品を分類、記録するカルテ作りに取り組んでいる。美術品は絵画や彫刻品など200点以上。小栗助教授らは、来春の完成を目指し、同寺で地道な作業を続けている。
作業に携わるのは、小栗助教授と大学院生3人。「開創370年記念事業」の一環として一昨年、同寺の沿革などをまとめた「高龍寺史」の美術部門を小栗助教授が担当した縁で同寺が依頼。発行後、道有形文化財に指定された蛎崎波響(かきざき・はきょう)の「釈迦涅槃図(しゃかねはんず)」をはじめ、寺宝を整理、管理することになった。
カルテには、ジャンルや技法、形態からコードを付け、作品の全形や特徴ある部分を接写した写真を添付。外箱のケースにコードを記載したラベルも張り付けた。また、カルテ作りの途中で、修繕が必要なものが見つかると、同寺に伝え、専門家に修繕を頼んでいる。「普段、実物に触れる機会が少ない学生にとって、作品の裏側や細部が見え、実際に触れる絶好の機会」と、小栗助教授。
カルテ作りのリーダーを務める小黒春香さん(24)は「日本画史の研究をしているので、実際に作品を見たり触れたりできるのは貴重なこと。中には時間がかかる作品もあるが、作業は楽しい」と話す。
9月中に、写真撮影など記録作業を終え、その後はカルテ作成など、まとめの作業に入る。また、同寺は10月、所蔵品の一部を一般に公開する予定。
提供 - 函館新聞社
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